「アンタのそれは…、愛情の安売りなのよ」


ケンカのきっかけは、のそのたった一言だった。
いつもヘラヘラしているナナシの顔つきが一瞬にして強張り、目を見開いたかと思うと、そのまま踵を返して何処かの喧騒の向こうに消えていった。
いつもと違う彼の表情に心が後悔に蝕まれたががそれもほんの束の間、何だか無性なまでの腹立たしさに胸のみなもが荒立ち、彼女は吐き捨てるように呟いた。

「誰でもいいクセに……っ」

じわりと涙が眦に浮く。

「……私じゃなくても、いいクセに……っ!」


言葉だけが、独り歩きした。




男。




「どうしたんだ…?ナナシのやつ」

レギンレイヴ城外で過ごす夜、ディナーにと用意されたスパイシーチキンを両手に持ったギンタが、怪訝そうに眉を刷く。
視線の先にはいつにも増して、美しい女性たちを侍らせているナナシがいた。
肩に手を回すどころか腰から太腿に腕を回して女性を自ら自分の方へと引き寄せている。

「どうって…何時も通りじゃない?」

いつも通りどこからどう見ても、軟派で軽くてオンナ好きなナナシ、だ。
ドロシーはギンタの言葉に小首を傾げながら言う。
そんな事よりギンタンは私と一緒にご飯食べましょ、とドロシーはギンタの頭を自分の胸へと抱き寄せる。
ギンタは照れもあってか、紅くなりながら慌ててドロシーの抱擁から逃れる。
そしてもう一度ナナシの方を見て呟いた。

「いやさー、なんか変なんだよな、どーも上の空って感じで…」

ナナシは元より他人に対して意外と細やかな感性をもっているが、異性に対してはもっとマメだ。
その指先の動きや視線の流れ方から、相手がどんなことを考えているかをよく察することができている。
そんな所が彼の男としての魅力でもあり、また女性たちが十重二重にナナシを取り巻く理由でもあるのだろう。
だのに今日のナナシは何処か可笑しい。

「視線がうわっすべりしてるっていうか…」

上手く説明できないんだけど。
ギンタは眉を顰めてナナシを見つめた。
ドロシーはそんなギンタを不思議そうに「そう?」と相槌を打ったが、その横でアルヴィスが酒の入ったグラスに顔を映しながら言った。


とケンカしたらしいな」

何となく上の空に見えるのはそのせいだろう、と。
思わずギンタは聞き返した。

「また?」

その言葉に常日頃のの彼らの関係が集約されているといっても過言ではない。
ナナシとは傍目から見ていても呆れる位、ケンカが多い。
例えばナナシがに公衆の面前で抱きついたとか、がナナシのくれた飲み物を疑って飲まなかったとか、まあ他人からすればどうでもいいような痴話ゲンカばかり。

「だが今回ばかりはどうだかな…」

呆れていたギンタとドロシーに対し、アルヴィスはどうにも浮かない顔で嘆息をひとつ零した。
ギンタ達の顔にも自然と緊張感が漂う。

「…なによソレ」

先刻まで大して興味を示さなかったドロシーも、流石にアルヴィスが冗談半分でそんな言葉を言うとは信じられず、当惑の表情を浮かべて彼の二の句を催促する。
するとアルヴィスはグラスを自身が座っている場所に置き、拳を口元へと当てて思案を巡らせた。
ギンタたちは顔を見合わせながらも黙ってアルヴィスを待つ。

が…ナナシのキモチを否定したらしい。それも今までに無いくらい手酷い言葉で…」

その説明は実に彼らしくない抽象的なものだった。
だがそれ故に何か空恐ろしい緊張がある事がギンタに伝わる。

「…なにが原因?」

ギンタは遠慮がちに尋ねる。
言葉から察するにアルヴィス自信が、伝聞で事を知った事は容易に想像できたが訊かずにはいられなかった。
すると案の定、彼はまるで難問を投げかけられたかのように眉根に皺を刻み、苦悩の表情を模る。
本当なら彼にナナシとの事等計り知れようも無い。
だが彼は知りうる限り、ナナシもも傷つけない形を答えた。

「………積もり積もったもの…、というヤツかな」

アルヴィスの言葉にギンタは首を傾げ、ドロシーはそれを察して肩を落とした。

「なるほどね、塵も積もれば山となる。ある意味ストレス溜まっちゃったのね、も」

所謂ナナシの浮気癖が原因だ。
ケンカの原因はナナシ、きっかけは
だがは元々「オトコの浮気なんて甲斐性のうち。放っておけばいい」などと言っていたタイプでもあったし、別段気に留めている様子も無かった。
むしろナナシがベタベタしてきた時のほうが怒っていたような気がする。

「なのに、なんで…?」

ギンタはまるで我が事のように落胆する。
そんな様子の彼を見て、ドロシーは呟いた。

「どんなオンナも口ではなんと言おうと、やっぱり好きなオトコには自分だけを見てほしいものよ。
それが例え自分で言ったことだと分かっていても言わずにはいられないの。の場合、そんなしおらしい事が言えない性分な上に愛した男が『ああ』だもの…」

それを承知で好きになったのもなんだけどね、とドロシーは寂しそうに微笑した。

「だからそういう意味では、誰も悪くないのよ」

恋に良いも悪いもあるものか、と何処ぞの哲学者が辿り着いた答えのように、その言葉は空しく風に散っていった。

 


   *    *    *

 

ケンカの原因なんて本当はあって無いようなもので、でも、もしかしたら原因が無いのにそんな辛らつな言葉が出てくる方が深刻なことなのかもしれない。
は思い出したくも無いセリフを思い出す。

『アンタのは愛情の安売りなのよ』

今思えばあんなに酷い言葉で彼を切り捨てなくても良かったのではないか。
そう良心が咎めるが、あの言葉が喉をするりと抜け出た瞬間、まるで白雪姫が死の毒リンゴから生還したように心が息を吹き返したのを感じた。
自分は、この一言でどうしてもナナシを傷付けずにはいられなかったのだ。
そんな事を宴の喧騒に背を向けて、崩れ落ちた城壁の隙間から城下の小川を眺めていたは、ぼんやりとした思考回路の中で呟くように思った。
と、その時。

……」

ふと、遠慮がちに自分を呼ぶ声が聞こえては振り向いた。

「……どうしたの、ギンタ?」

視線の先にはギンタがいた。
ギンタは寂しそうに眉根を寄せて、何だか何時もの彼らしくない。
と視線が合えばまるで心の中に後ろめたさを持っているかのように、黒真珠のような瞳が右へ左へと泳ぐ。
その様子に主導権が自分にあることを悟ったは、もう一度ギンタに尋ねた。

「言ってごらんよ、ギンタ。大丈夫だから」

なんとなくギンタが切り出せない話題は予測できた。
ギンタは棒のように突っ立ったまま自分の腕を摩ったりしていたが、やがてに訊いた。

「………ナナシと、ケンカしたのか…?」

遠慮がちな雰囲気なのに直球で訊いてくるギンタに、はどうしようもない愛おしさを感じた。
この子は何時だって一生懸命だ。
は彼の言葉にくすりと自然に笑みをこぼした。

「うん。しちゃった、ケンカ♪」

言葉尻にリズムを乗せては少しだけ楽しそうに言う。
それが余計に寂しかった。

「仲直り、できるよな?」

ギンタは声を引き攣らせてに訴えた。
それがまるでケンカした子供同士を宥める母親のようで、幼いギンタのシンプルで純粋な恋愛論のまっすぐさが苦々しくもあり、しかしなによりも眩しくて価値あるもののように感じられた。
大人の多くはそれを子供ゆえの無知というけれど、大人の恋がエゴやプライドで脆く崩れ去ることを知ってもなお、今のギンタの持っているもの以上のものを得ることができるのだろうか。

「どうだろうね、難しいかも…」

今のではとても答えなど見つかりそうも無かった。
だがギンタはそんな中途半端な答えでは、納得しない。

「なんでだよ!? 今まではちゃんと仲直りできたじゃないかっ」

「今まではね」

ギンタの最もな言葉には苦笑を漏らした。
何故なら今までのように「うん、ちょっとあれは我ながら酷かったと思う。ごめんね」なんて言える域を過ぎていたのだから。

「ナナシはもう戻って来ないよ、私の元へは。悲しいけど、もう壊れかかった恋なんだよ…」

そういう風に仕向けたからね、とは言った。
ギンタは首を小刻みに振る。

「そんな……寂しい事言うなよ。もし悪かったって思うなら…ちゃんと謝れば伝わるよきっと…」

どうしてアンタが泣くのさ、と言いたくなる位声を震わせて縋るギンタを、は目を細めて眺めた。
そして彼の悲鳴にも似た言葉の余韻を心で感じながら視線を移すと、そこには月が水面で揺らめいていた。

「ギンタ…私はね、ナナシに『アンタのは愛情の安売りなんだ』って言ったの」

ぽそりと独り言のように呟いた言葉に、ギンタはハッと息を呑む。
その言葉の意味を、彼なりに理解したのだろう。
は自嘲気味に微笑んだ。

「でもそれは…売り言葉に買い言葉ってヤツだろ?」

必死でギンタがフォローしようと言ってくれる。
こんな子供に気を使わせてバカな大人も居たものだと、は卑下した。

「…ううん、ナナシは何時も通りバカでお人好しで優しくて…カッコよくて。でもそんなナナシを見てたら何だか腹立ってきてね。カッコいいくせに愛想振りまいてたら…ダメじゃん?ってさ…」

は正直に伝えた。
でも、ギンタの純粋さをこんなカタチで裏切る事を言わなければならないなんて、ナナシと自分はどうしてこんなにも捩れてしまったのか。
いやどうして自分はこんなに捩れるまで何もできなかったのだろうか。
そんな自己嫌悪ばかりが鬱屈して、とうとうは言ってしまった。

「…もし今ナナシに会えて『あれは本心だよ』って伝えられたら…、ホッとして泣いちゃうかも……」

愛しながら疑うなんて人間にしかできない芸当だよ、とは呟いた。
ギンタの表情が見る見るうちに青褪めていくのが分かる。

「っ――――――」

彼が何か言いかけようと呼吸をした、その瞬間。

「ほんなら自分に直接言いや」

心臓を鷲掴みにされるかのように抉る低い声に、はびくりと肩を跳ね上がらせて振り向いた。
そこにはギンタの頭に手を置いたまま、をじっと睨みつけるナナシが立っている。

「ナ、ナナシ……ッ」

ギンタが慌てふためいてナナシを見上げる。
するとナナシはギンタを見下ろして、先刻とはまるで色が異なる、何時も通りの明るく人好きのする声色で話しかけた。

「色々心配かけてスマンかったな、ギンタ! 自分もこのままじゃ格好悪ぅて仕方あらへんから、ちゃんと自分でケジメつけたろーと思てな」

そうぽんぽんとギンタの頭を軽く叩いて、ナナシはに向き直った。
黒真珠のように闇を抱いた瞳が底が見えぬ海のように、榛色の髪の合間から見え隠れする。

「なぁ、?」

ナナシの呼び声を合図とするように、はギンタに微笑みながら話しかける。

「色々心配かけて悪かったね。どんな風になっても…ちゃんとケリはつけるから」

……、ナナシ……」

その何処か絶望感が漂うの言葉に、ギンタは真っ赤に目元を腫らして何度も首を左右に振りながらもふたりの覚悟のようなものを悟ったのか、唇を噛み締めると、ギンタは後ろ髪を引かれる様な思いのまま踵を返して走り去っていった。
その後姿を見送りながら、は自嘲気味に笑う。

「とんだ理不尽もあったものね、子供に世界平和を任せるばかりか、こんな他人の色恋沙汰であんな顔させて」

するとナナシも同じように笑いながら相槌を打つ。

「まったくやで。…自分ンとこにはアルちゃんが来たわ」

まあ、アルちゃんはコドモって言うとめっちゃ怒るけどな。
ナナシの乾いた笑い声が風と混ざり、そのままそれを掻き消していく。
ふたりの間に緊張感が生まれ、ナナシはに歩み寄ると真剣な顔つきになって彼女を見つめた。

「ちゃんとケリつけな」

「うん……」

もナナシの深い闇色の瞳を真正面から見据えて、微かに微笑む。
ナナシは彼女の笑みに眉を曇らせると、憮然としたように問うた。

「さっきの……ほんまに君の本音なん?」

いつも明るい表情に縁取られていたナナシの顔が陰鬱に伏せっているのを見ると、は複雑な気持ちになったが、彼女ははっきりと伝えた。

「うん」

ふたりの間に静寂が流れ行く。
ナナシは眉を顰めたまま唇を噛み締め、は瞳からも唇からも生気が無くなっているかのようになっていた。

「ナナシは…ショックでしょ? 私がアンタと楽しそうに笑いながらアンタの愛情を疑ってた…なんて聞いて」

まるで責めてもいい、詰ってくれてもいいと言わんばかりに飾らないむき出しの言葉で、はナナシに向かった。

「だってナナシってば私の目の前で沢山の女のヒト侍らせて…ましてや私の知らない所でならキスだって寝る事だって厭わないでしょう? 私にそうしてたように…」

はまるで意図的にナナシの神経を逆撫でするかのような言葉で詰め寄った。
それが彼を怒らせる為のものであったのか、それとももうすでに優しい言葉を選ぶだけの余裕が無かったのか。
自身にも判断できなくなっていた。

「そんなこと考えてたん? 自分に『アイシテル』なんていいながら」

そんな彼女のむき出しの感情に、ナナシもとうとう言葉の刃を鞘から抜いた。

「結構キミも言うてくれるやんか。浮気なんて好きなだけすればええって、自分にベタベタするんやないって言うたのんはキミやのに、今更んなって自分を責めるん? 愛の安売りやって?」

ナナシがこんな言葉でを詰ったのはこれが初めてだった。
は堪らず叫んだ。

「そうよっ! そうしてしまったからアンタが別の女に声を掛けるたびに、私だけが特別なんじゃなくて…。
私も他の女と同じなんじゃないかって…アンタの愛の安売りに飛びついた女のひとりなんじゃないかって『錯覚』しても、アンタに言う事が出来なかったんじゃない!」

爆ぜた彼女の言葉に弾かれるように、ナナシも怒鳴った。

「錯覚て自分でわかっとるんなら何でそれ以上のことがあんねんっ!!」

ナナシが声を荒げたのはそれが初めてだった。
深く黒い瞳が、紅く光るように閃く。
はナナシの瞳をじっと見つめながら、心のどこかで信じられないくらい美しいナナシの瞳に感情を揺さぶられた。
こんなにも真剣にナナシの瞳を捉えたのは、何時以来だろうか。
もしかしたらふたりがお互いの気持ちを知って、唇をはじめて重ねたあの幸せな時以来だったかもしれない。
そう思ったらは寂しくなって、全てを吐き出した。

「だから確かめたくてあんな酷い事を…、関係が壊れるのを承知で言ったんじゃないっ!」

「……っ!?」

ナナシは思わず息を呑んだ。
の瞳は涙で潤み、その雫は頬を伝った。

「愛の安売りだって…言った時に『お前は違う』って……言ってほしかった…!」

言葉は切れ切れになりながらもは心を搾り出して、ありったけの思いをナナシにぶつける。

「…そんなん」

ナナシはそんなの言葉を胸で受け止めながらも顔を顰めると、ふいっと彼女に背を向けた。

「そんなん…キミの勝手やんか…、自分かてめっちゃ傷付けられて。そんなん言えるわけないやろっ…」

もうナナシには先程までの強い調子はなくなっていた。
は力を無くしたナナシの声を聞き、思わずその背中を包む情熱色の紅いシャツを掴む。
皺になってしまうかもしれない事もかまわず、強く強く掴んだ。

「わかってる…わかってるんだけど……!」

は何度も何度も首を左右に振りながら、うわ言のように何度も呟く。

「それでも言ってほしかったの…っ、ワガママな事言ってるってわかってても……」

言ってほしかった、これはエゴなの……とは嗚咽を零しながら吐露した。
するとナナシもまるで心の底から搾り出したような言葉を吐き出した。

「そんなら…! キモチが限界になる前に言いやっ!! こんなん後味悪い事…もう、もう二度とごめんやわ…」

つきあいきれへん…、そうナナシが歎いたのを聞き、は覚悟を決めた。

ふたりの最後の時がやってくる、と。

はその一瞬、ぎゅっと唇を噛んでナナシの最後の宣告を、まるで裁かれる罪人のように待った。
きっと彼を恋人と呼び、また呼ばれるのはこれが最後だろう、と切なげに拉げた心を抱き締めて。
すると、の耳にナナシの溜め息交じりの言葉が、届いた。

「――――だから、今度からは……ちゃんと言うてな?」

一瞬、喉を潰されたかのように声が出てこなかった。
混乱する頭をたたき起こしてやっとしぼりだした言葉は「……え?」がやっと。
ナナシはその拍子抜けしたようなの反応に体を捩って首だけ向けると、乱暴に言い放った。

「人の愛情安売りのモンなんて言わせたまま別れられるかい。自分の愛は高級品や!プレミアもんやで!!」

ナナシの瞳は、泣いている様に見えた。
彼の長い前髪がそれを隠すように顔に掛かっていたけれど、そんな風にには見えた。
心が掻き乱されるのと共に、ナナシのシャツを掴んでいるものとは別の、震える手では自分の口を覆った。
そしてその奥から素直な気持ちを搾り出す。

「……うん、うんナナシッ、ごめん…ごめんねっ!」

謝った途端堰を切ったように涙が溢れて、は堪らずナナシの背中にしがみ付いた。
みるみるうちにナナシシャツが彼女の涙で濡れていく。
だがナナシはそれを咎めるわけでもなく、そのまま立ち竦んでいた。

「別にそんなん…謝らんで……ええよ。自分もちょっと…節度あらへんかったし・・・」

まるでそうする事でお互いが支えあっているかのように、月明かりのしたずっと――――――。

「自分こそ、堪忍な…」

ナナシはそう呟くと、感極まったように振り返って力任せにのことを抱き締めた。

 

 

  *     *     *

 

 

翌朝、寝不足に目の下にくまを拵えたギンタが部屋から出てくると、がたった一人で城の窓際に座っていた。

……?」

ギンタが恐る恐る声を掛けると、は朝日を背に浴びながらゆっくりと振り返り、そしてにっこりと微笑んだ。
それは昨夜の自嘲気味な苦笑とは異なる、とても晴れ晴れとしたものだった。

「おはよう、ギンタ」

「……ナナシと仲直りできた?」

ギンタは思わず聞いた。
するとは一息ついて朝日を見つめると、すっきりしたように顔でたったひとこと。

「ご心配をおかけしました!」

と言って、満面の笑みで笑った。
ギンタはそのの様子にきょとんとしていたが、後ろからやってきたドロシーが、やれやれというように肩を竦めた。

「ホント、世話の焼けるカップルねー♪」

そしてギンタに向かってウィンクをした。
するとギンタはホッとしたように笑い、「仲直りできたなら、それでいいよ」との後姿を眺めた。






7月4日ナナシの日記念とバーゲンの季節ですね、という近況小説(そうなの?)

…のはずが、ギンタンのピュアさとドロシー姐さんの姐さんっぷり。
そして何故かやたらと事情通のアルヴィス様の話に。

アルヴィスはちゃんとナナシから仲直り報告を受けました(笑)

最近、再びメル熱というかナナシ熱がすごいので折角だからUPしました!
やっぱりナナシいいよ…、ナナシはあはあ(゜q゜)キモ

ケンカ話ですが、甘いつもり。
仲直りできれば結果オーライなんだぜ、ていう教訓(なにそれ)

とりあえずナナシだいすき!!(結局コレが言いたかった)

 

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